2014年01月22日

タイ・バンコクのデモ

今年の年末年始を過ごした街、タイ・バンコクに、遂に非常事態宣言が
発令されてしまいました。

バンコクが大好きで、ほぼ住んでいる感じで、のんびり過ごさせてもらうのですが、
慣れ親しんだ街並みが、緊迫した様子でニュースの映像に流れると、他人事とは思えません。

ここ数年、タイではしょっちゅうデモが発生してるような印象を受けますが、
まったく正反対の利害をもつ層が、代わりばんこにデモを繰り広げている
からです。

正反対の利害とは、1つは現政権であるタクシン派(赤組)・・地方出身者が主な支持層
もう1つは、今回のデモ隊の、反タクシン派(黄組)・・都市部のインテリ層が主な支持層

現政権のタクシン派は、大規模な公共事業・農村に手厚い政策・最低賃金の引上げ等により、
貧困層や地方の農民に圧倒的な人気があります。

そこで都市部の中間層から、バラマキ政策をやめ発展に繋がる政策にお金を使うべきだ
という反発が起こります。 これが、今回のデモです。

今回バンコクに滞在してびっくりしたのは、都市部の益々の近代化です。
スマートフォンの普及率も断然、日本より上回っていると思いますし、OLさんとかも
ものすごくおしゃれで服装も小奇麗。
一方、地方へ向かう各駅停車の汽車の社内は、昔ながらの雰囲気。
これほどまでに、同じ国でありながら、街中の地下鉄の客層と、国鉄の社内の客層が
違うなんてことは、日本では考えられない。 
何一つ共通点が見つかない都市部と地方の人の違い。 ここのところが、黄組と赤組が
かわりばんこに、デモを繰り広げる原因なのでしょう・・・。 


そしてもう1つびっくりするところが、反政府側が選挙の実施に反対して
いるという事実です。
その主張は、貧困層や農民に圧倒的支持のある現政権が、選挙では断然有利で、
結果は見え見えで、選挙をしたところで、同じことだ・・・ということです。

これって大変なことだと思います。
民主主義の限界というか、農村を抱えていて近代化を目指す国家の宿命といいますか・・・。

よくよく考えてみると、これはタイに限って言えることではなく、地方と都市部の利害が異なる国なら、どの国でもあり得ることだと思います。 
我国では、その上、世代間の格差が問われて久しく・・・・。

大好きな街で起こっている政治デモは、こうゆう意味でも他人事と思えない・・。

 滞在中お世話になった、お店や宿の皆さんの日常生活に
デモの影響がどうかありませんよう、祈るばかりです・・・・。
  


Posted by あんしん合同会計事務所 at 16:38Comments(0)アジア

2014年01月10日

船戸与一氏の世界 ~カンボジア~

今年のお正月休みの愛読書。
船戸与一氏の「夢は荒れ地を」です。

舞台は、2001年のカンボジア。 私にとって、昨年のお正月に訪れた国です。

カンボジアの人身売買ビジネス・そこに群がる利権や腐敗、
歴史がもたらした世情の現実などが、
生命力溢れる登場人物によって、描かれています。  

主人公は、PKOでカンボジアに派遣され、
そのまま行方不明になった元自衛隊員。

そして、元クメールルージュの戦士であり、
現在辺境の地の村長である
クメール人男性。

カンボジアの識字率向上のために、
政府組織の力は一切借りず、
日夜奔走する日本人男性。


この3人がお互いの人間性に惹かれあい、夢に共感し、
様々な矛盾と戦いながら、
カンボジアの未来のために、命をはった計画に挑みます。


さすがの船戸ワールド。 ハード&ワイルドで
「男の生き様感」炸裂!

小説といえど、でたらめでない
と確信できる、リアルな筋書き。


780ページにわたる大作で、読破に1週間かかりましたが、
感動しました。

かっこよすぎる世界で、登場人物に
惚れました。

特に、クメール人村長の彼のセリフは、1つ1つ重厚で
心を打ちました。

カンボジアの未来を賭け、
リスクのある選択に、村の未来を託します。

「危険が伴う」と憂慮する村人を
こんなセリフで、さとします。

「組織は、現状維持に拘り守りに入ると、
 逆に存続が難しくなる。 村の存続のためには、変化が必要だ」
 
 

 カンボジアを旅行した印象は、とにかく「人がよさそう」・・・

お隣のタイやベトナムから、経済的に大きく引き離されてるのも
人が良すぎるから? っと 思ってしまうほど、
みんな優しく、ほんわかしてました。


観光の滞在ではわからない
もっと深いところの闇や現実を、
心に刷り込んでくれた1冊でした。
  


Posted by あんしん合同会計事務所 at 16:49Comments(0)アジア